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Allemagne 編

Noël en Allemagne  〜ドイツのクリスマス 2016 Noël

『Allemagne Nuremberg』

◆ドイツのクリスマス ドイツのクリスマスマーケットは、数百年も前から、数世紀にわたり続いてきた伝統があります。それは、ただ、イルミネーションがきれいで、屋台が並ぶイベント・・・、というだけでなく、ドイツの人々の長年に渡る想いによって作られてきたもの。(クリスマスマーケットは、ドイツが発祥だと、いわれています。)
 日照時間が短く、暗くて寒い、厳しいドイツの冬。だんだん短くなっていく日の長さと共に、人々の心も沈んでいきます。丁度、そのころから始まるクリスマスマーケットは、そんな心細い人々の心を、瞬時に楽しいものに変えてくれる、魔法の力があったのです。いつもの広場が、屋台で華やかに彩られ、焼き菓子の甘いシナモンの香りが漂い、人々の心をあたたかくしていきます。それは、苦しみに満ちた人生の中で、人々がキリストの降臨を待ち望んだように、長い冬が終わり、いつか春が来ることを信じるように、クリスマスマーケットは、ドイツでは、ずっと、「希望を抱いて待つ」期間のイベントとして、続けられてきました。
 ドイツのクリスマスマーケットは、人が何かを信じ、心のよりどころとしてきたものから伝わる、他には無い“本物”があります。心に残る、本場の、クリスマスマーケットです。
 ドイツでは、そんなクリスマスマーケットが、約150箇所も、開催されます。


◆ドイツのクリスマスとその期間 12月24日は、クリスマス・イヴですが、クリスマスは、25日と26日で、この2日間を祝日とされています。そして、年明けの1月6日まで続き、全期間が終了となります。
 ●クリスマスを心待ちにする期間の事を『アドヴェント』と呼ばれ、クリスマス前の1ヶ月間(約4週間)がその期間にあたります。日本語では、「待降節(たいこうせつ)」と言うそうです。11月27日から12月3日の間にある日曜日を第1アドヴェントと呼び、その日から始まります。この約1ヶ月あまりの期間、本場、ドイツならではの、伝統のクリスマスがあります。
 翌週の日曜日を第2アドヴェント、翌々週の日曜日を第3アドヴェント、第4アドヴェントを迎えると、すぐ、クリスマスになります。この、アドヴェントの間、人々は、クリスマスに向けて準備を始めます。街中、クリスマスにちなんだグッズや、ツリー用のもみの木マーケットが開かれ、家庭では、アドヴェントと、クリスマスに食べる焼き菓子を大量に焼き始めます。
 クリスマスマーケットも、11月25日頃からオープンし、12月25・26日の家族で過ごす静かな、大切な時間に向けて、準備を進め、次第に盛り上がっていく楽しい時間が、『アドヴェント』です。
 『アドヴェント』には、伝統の習わしやグッズがあり、「アドヴェンツクランツ」といて、リースの上に立つ4本のキャンドルを、週が進むにつれ、1本づつ灯していったり、「アドヴェンツカレンダー」といって、1枚の絵の中に、12月1日から24日までの小窓の付いた、日めくりカレンダーなど、クリスマスを心待ちにする風習は、ドイツならではの伝統の表しです。
 ●12月6日は、『聖ニコラウスの日』といわれ、ドイツの子供たちは、クリスマス以外のこの日にも、プレゼントをもらいます。“聖ニコラウス”とは、サンタクロースのモデルとなった実在の人物です。子供たちが5日の夜に靴下や靴を置いておくと、聖ニコラウスは、いい子にだけお菓子を入れてくれると言われています。
 ●そして、第4アドヴェントを過ぎると、12月24日の『クリスマス・イヴ』。ドイツでは、『ハイリヒアーベント』といいますが、必ずこの日にすることが決まっていて、一年で一番忙しい日のようです。クリスマスに家族で過ごすために、会社やお店は、お昼で終わり、実家に戻る帰省ラッシュが始まります。そして、前もってもみの木マーケットで買っておいた針葉樹に、クリスマスツリーの飾り付けをします。ツリーの飾り付けは、必ず、この24日に行います。このツリーが出来上がったら、ツリーのキャンドルに火を灯し、根元に、家族で交換し合うプレゼントを置きます。家族団らんの始まりになります。クリスマスはドイツ人にとって、家族全員が集まって水入らずで過ごし、日々の生活、お互いの存在に感謝する、大切な行事なのです。
 ●ドイツの『クリスマス』は、12月25日と26日の2日間。この2日間は祝日になり、街は一年の中で一番静かになります。  第1クリスマスの25日は、家族水いらずで穏やかにあたたかく過ごす日です。食卓のキャンドルに火を灯し、ご馳走のクリスマスディーナーを作り、クリスマスの焼き菓子を食べます。伝統的なクリスマスのメイン料理は、鴨のローストや鯉料理です。  第2クリスマスの26日は、日頃会わない親戚同士が集まったり、お墓参りをするそうです。 ドイツのクリスマスは、日本のお正月のようです。
 ●そして、1月6日、『東方三博士の日』といわれ、聖書で、東方の三博士が、星に導かれて、イエスの元にたどり着いた日とされているそうで、この日で、アドヴェントからの、約1ヶ月あまり続いたクリスマスがすべて終了になます。ツリーは、飾りのみを取り置き、回収され、次のクリスマスまで、健やかに過ごせることを願い、この日から、新しい1年が始まります。(大晦日は、クリスマスとは関係なく、友人とパーティーや花火大会で、賑やかに過ごす日とされています。)

◆『サンタクロース』と『クリストキント』
 ●『サンタクロース』と『クリストキント』  ドイツでは、クリスマスにプレゼントを持て来てくれる人が2人います。『サンタクロース(ヴァイナハツマン)』と、『クリストキント』。『サンタクロース』は、日本でも一般的な、白い髭、白い縁取りのある赤いマントに帽子をかぶった姿で、主に、ドイツの北部、東部で主流。『クリストキント』は、子供の姿のイエス・キリストのことで、金色の巻き毛、白と金色の天使の姿で表され、本来は男の子のようですが、女の子で描かれ、主に、ドイツの南部、西部が主流となっています。街のイルミネーションやディスプレイにも、クリストキントは頻繁にみかけます。

(〇=「クリストキント」)


◆『クリスマスマーケット』
 ●11月下旬になると、本来なら、ごく普通だった広場に、屋台の小屋が建ち、光り輝くクリスマスマーケットが始まります。現在では、日本でも、世界各地で開かれるようになったクリスマスマーケットですが、発祥、本場はドイツで、数百年もの伝統と歴史、人々の想いや願いで築きあげられてきたものがあります。
 ツリーやイルミネーションが彩られた場所に、クリスマスグッズやギフト商品、食品を売る屋台が並び、ご当地の温かい食べ物や飲み物を楽しみながら、クリスマスの買い物や、イベントを楽しむ、お祭りのようなもので、遊園地なども併設されています。しかし、基本的には、大切なクリスマスに備える為のもので、11月25日頃から始まり、クリスマス前の12月24日で閉じられます。ドイツ中の様々な都市で、150ものクリスマスマーケットが開かれ、その都市ならでわの伝統、オリジナルな演出、名物の焼き菓子や、ご当地メニュー、郷土品などがあり、都市によって、それぞれに魅力があります。

 ●ドイツのクリスマスマーケットの基本
   ● ドイツのクリスマスマーケットで、必ずどこかにあるのが 「クリッペ」。 家畜小屋の中に、木彫りの人形などを用いて、キリストの降誕シーン を表現したものです。マーケットによて、表現の仕方は様々ですが、 なくてはならない、必修アイテム。

(画像は、イメージです。)

   ● 「ステージイベント」;クリスマスマーケット会場に は、ステージが設けられていて、市民による、ブラスバンド演奏や、子供や大人のコーラス、劇などが行われます。演目のプログラムが掲示されて いて、無料で鑑賞できるようになっています。こういったことも、商業主義ではない、伝統と温かみのクリスマスマーケットを感じられます。

クリスマスマーケットのステージ(Nuremberg Christkindlesmarkt)

   ●やはり、クリスマスマーケットのメインは、「屋台」です。イルミネーションがきれいですが、通常、朝8時頃から、夜10時頃まで、お店はオープンしています。クリスマスグッズ、ギフト商品、防寒用品、食品などの商品のお店や、その場で食べるフード店、その場で飲むドリンクなどのお店が並びます。

昼夜問わず、沢山の人で、賑わっています。
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クリスマスアイテムが目一杯、詰め込まれた
お店が、 広場jいっぱいに並びます。
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  ●カルーセル(回転木馬)や、観覧車のような、「アトラクション」の乗り物なども、お馴染みのアイテムです。マーケットによっては、アイススケートリンクや、絶叫マシンなど設置されていることもあり、小さな遊園地のようなイメージです。

ニュルンベルクのクリスマスマーケットには、 別の広場に「子供クリスマスマーケット」が 別途開かれます。
(Nuremberg Christkindlesmarkt)


 ●ドイツのクリスマスマーケットのフード
  温かいご当地メニューの食べ物と、クリスマス焼き菓子がメインです。各都市のクリスマスマーケットによって、少しづつ、名物のメニューや、銘菓は、違うようです。
  ●クリスマスの代表的なフードは、『ブラートヴルスト』。 主に、炭火でグリルしたソーセージのことで、地方に種類は様々です。中でも、有名なのは、ニュルンベルクの「ニュルンベルガー・ブラートヴルスト」。小型のパンに、挟んで食べるのが、主流です。他にも、摺り下ろしたジャガイモを揚げ、りんごのムースと食べるものや、豚肉を揚げてパンに 挟むものなど、目の前で焼いたり、揚げた熱々を食べるのが、非常に人気です。
   ニュルンベルク名産のこのソーセージは、ドイツ国内でも有名で人気なので、レストランでは、パンに挟まず、ソーセージと、ビールで、食べるそうです。

『ニュルンベルガー・ブラートヴルスト』 (Nuremberg Christkindlesmarkt)

  ●クリスマスの代表的な焼き菓子;スパイスやドライフルーツがたっぷり使われたものがメイン。チョコレートも、多く見られ、焼き菓子に使われていることが多いです。ドイツのそれぞれの都市に、それぞれの銘菓があるようです。

『レープクーヘン』
幅広く種類があり、共通点は、スパイス入りの焼き菓子と いう点。有名なのは、ニュルンベルクの名物の「エリーゼン・レープクーヘン」で、ナッツが多く含まれた、柔らかい生地のもの。
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『ゲブランテ・マンデルン』
砂糖と水を煮詰めたシロップで、ナッツを炒ったもので、アーモンド、くるみ、ピーナッツ、カシュー、 マカデミア、ヘーゼルなど、いろいろなナッツがあります。 100g単位で、紙で三角に組み立てた袋に入っています。
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『フリュイテブロート』
ドライフルーツやナッツがぎっしり入った、しっとり、どっしりとした贅沢なパン。ドライフルーツの甘味があり、薄くスライスして、食べます。 シュニッツブロート、とも言われます。
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 ●ドイツのクリスマスマーケットの飲み物
  温かい『グリューヴァイン』が定番です。赤ワインに、シナモンやクローブなどのスパイスや砂糖などを入れ、温めたもので、10%前後のアルコール。ノンアルコールもあります。
200mlのカップと決まっていて、各街、各クリスマスマーケットで、それぞれの特徴を生かしたデザインになっています。ブーツの形をしたものもあり、コレクションする人も多いくらい人気で、年号も記載されていて、デザインは、毎年変わります。
  カップは、持ち帰ることも出来、返却すれば、3€、返金されます。


 ドイツのクリスマスマーケットの雑貨
    クリスマスマーケットには、その都市ならではの雑貨がいっぱいに揃います。長い歴史と郷土の風情が隠った、ドイツの手工芸職人の文化がです。こいうったものも、クリスマスを彩り、準備するための大切なアイテムです。

木のオーナメントや、わら細工。レース編みなど、
ドイツの伝統的な 工芸のオーナメント。
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『蜜蝋キャンドル』
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豪華できれいなリースも、いろいろなデザイン。
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クリスマスの焼き菓子を作るための道具の屋台。
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クリスマスツリーのオーナメント。
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