フランクフルトは、ドイツの中心より少し西部よりの所に位置し、ヘッセン州の都市にあたります。ドイツの伝説を物語る「ライン川」の支流である「マイン川」を流れるフランクフルトは、ドイツの商業、金融の中心地です。「フランクフルト・マイン国際空港」は、日本からの直行便も到着し、ヨーロッパ各都市、ドイツ国内への便も乗り入れる、ヨーロッパ屈指の大空港、また、「フランクフルト中央駅（HBF）」はドイツ最大級の鉄道駅で、ICE（ドイツの超特急列車）も発着する巨大ドームです。空からも、地上からも、ドイツ、ヨーロッパの代表的な玄関口となっています。
街は、ロマンチックなイメージが強いドイツとはだいぶ違っています。街の中心には、超高層階のビルが建ち並び、街歩く人々は、スーツ姿のオフィスマンが足早に歩く姿も目立ちます。これらのビルは、ほとんどが銀行や保険会社の建物。ドイツの代表的な「ドイツ連邦銀行」、また『ユーロ』を統括する「欧州中央銀行」の所在地です。マイン川の“マンハッタン”ともいわれています。
現代はこのような大商業都市のフランクフルトですが、一方、中世は神聖ローマ帝国皇帝の選挙や重要な儀式が行われていました。その時代の栄華を偲ぶ大聖堂や旧市庁舎もあります。文豪『ゲーテ』が生まれ青春時代を過ごした街でもあり、ゲーテの生家が街の中心に建っています。街の人々は、ゲーテのことを「フランクフルト市民の偉大な息子」と呼び、大変誇りにしています。また、金融都市として育ったのも、１７世紀にロートシルト家やベートマン家などの銀行家が、この街を金融都市として発展させたところからきているのです。
フランクフルトは、新旧の２面を持つ文化都市です。

「大手銀行などの高層ビルがそびえ立つフランクフルトの街並み」
▲クリックで拡大します。▲