Noël à Londres
〜ロンドンのクリスマス 2015
Noël
◆ロンドンの様子 10月初旬、ロンドンの街では、あちらこちらで、ライトアップの準備が始まります。そして、11月に入ると、ロンドンは“待ちに待った”、『クリスマスのシーズン』に入ります。11月から、12月、クリスマスまで、ロンドンは、『お祭りムード満載』になり、だんだんと、そして最高潮まで、どんどん街は盛り上がっていきます。
ロンドンで最も賑やかな、オックスフォードストリート。毎年、テーマに沿ったイルミネーションがライトアップされ、とても人気で有名ですが、オックスフォードストリートのライトアップの点灯式は、11月5日。この日をスタートに、ロンドンのクリスマスは、始まります。
11月、12月のお祭りムードのロンドンでは、街中クリスマスイルミネーションがライトアップされ、とても華やか、豪華です。それぞれに、テーマやコンセプトがあり、色々なイルミネーションが楽しめます。そして12月、街は、クリスマスプレゼントのショッピングに拍車がかかります。プレゼントを買う人で街は賑わい、大きいショッピングバッグを抱えた人々で溢れます。街行く人はみんな、とても楽しそうで、最高のひとときを楽しんでいるように見えます。
このクリスマスシーズンは、冬至の時期と重なるため、年間を通じて最も日が短くなります。午後3時過ぎにはだんだんと暗くなり、日没時間は4時前です。夕暮れが早い分、だからこそ、街中のネオンやイルミネーションをより楽しめるのだと思います。
しかし、このお祭りムードもクリスマスイブ前日まで。イギリスのクリスマスは家族と過ごす大切な時間なのです。街は、打って変わり、がらんと静まりかえり、人の姿もまばらになり、公共交通機関もストップします。観光地も閉鎖します。
クリスマス前日(イブ)から、クリスマス後、ロンドンは、特別な日に入ります・・・・。
●12月24日のクリスマスイブ
12月24日から25日に日付が変わる午前零時は、ロンドン中の教会でミサが行われます。バスや地下鉄は、祝日運行になり、タクシー(ミニキャブ)は夕方から特別料金になります。24時間のバスも深夜24時までで終了となります。
●12月25日のクリスマス・デイ 25日は、「クリスマスのミサ」があります。ロンドンには大小さまざまな教会がありますが、どこでも信者向けにクリスマスのお祈りを捧げる場を設けます。儀式が厳かな雰囲気の中で執り行われ、聖歌隊の歌声が、静寂の中に響きわたる、ロンドン中の教会で、行われるイベントです。「セント・ポール大聖堂」や「ウェストミンスター寺院」など有名な教会などは、人気のイベントとなっていて、あらかじめチケットの予約が必要なほどだそうです。
全ての公共交通機関の運行がストップし、タクシーは特別料金で割り増しになり、ショップはほとんど閉店し、ホテル以外のレストランも営業しません。
ただ、ソーホーのチャイナタウン(中華街)は、変わらず、営業しているそうです。
●12月26日のボクシング・デイ(クリスマスの翌日、イギリスでは、こう呼びます。)
一部の交通機関は祝日運行で朝の8:30頃から稼働します。そして、クリスマス明けの大イベントが始まります。それが、この日から始まるバーゲンセールです。大手のデパート、高級ブランドの各店舗や、アパレル系のお店などで、バーゲンが行われます。
◆クリスマス定番のお菓子と料理
●クリスマスの定番のお菓子は、『MINCE PIE』(ミンスパイ)。スーパー、デパート、専門店など、どこでも見かけるお菓子です。“ミンスパイ”は、“ひき肉のパイ”と言う名前ですが、現在は、何種類ものドライフルーツとスパイスを漬け込んだものが入っています。本来は、誕生したイエスキリストのゆりかごを模したパイだったそうです。この時季のお菓子として出回り、「クリスマスまで毎日1個ずつ食べると幸せになる」という迷信もあるそうです。
●クリスマスの伝統的なデザートとして、クリスマスには欠かせない、『X’mas Pudding』(クリスマスプディング)も、あります。「ハリー・ポッターシリーズ」や、「クリスマスキャロル」などにも描かれている、イギリスの伝統的なクリスマスのデザートです。“プディング”といっても、日本のプリンとは違い、小麦粉、ドライフルーツ、スパイス、洋酒で作られる、どっぷり洋酒が効いた、スパイスの効いた、ずっしりとした、フルーツケーキです。“クリスマスプディング”も、この時季になると、どこでも見かけるようになります。大きさも色々あります。
プディングの中に、指輪やコインなどを入れて、フォーチューン(占い)ケーキにするなども、あるようです。かなり日持ちのするケーキなので、早々と10月頃には作っておき、食べるときにはブランデーをかけて火を付けるそうです。この青い炎が、クリスマスのは欠かせない、雰囲気だそうです。
『X’mas Pudding』(画像は、イメージです。)
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●クリスマスでよく見られるお菓子に、『Gingerbread』(ジンジャーブレッド)もあります。ヨーロッパ各地に見られる香辛料を用いたお菓子の一つで、生姜や、他にアニス、シナモン、ナツメグなどを使ったクッキーです。バニラやココアを入れたり、甘味を付ける為に黒砂糖やはちみつを使うこともあります。
ジンジャークッキーは人の形や子供の形に焼き上げられることが多く、クリスマスツリーの飾り付けにも使われます。人の形に焼き上げるようになった由来としてはいくつかの説があり、生姜を病気予防のため食べることを広めたイギリスのヘンリー8世を表しているというものや、クリスマスのごちそうを買えない人がクッキーでごちそうをかたどったものを作ったことからというものがあります。
『お菓子の家』のモデルの“ジンジャーブレッドハウス”や、色々なクリスマスの形をしたものが見られるようになります。
『Gingerbread House』(画像は、イメージです。)
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『Gingerbread』オーナメント
(画像は、イメージです。)
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●一般的なクリスマスのディナーは、『七面鳥』です。これは、日本でもよく聞きますが、本来は、アメリカの習慣が、イギリスに渡って定着したものです。また、イギリスのご馳走の定番、『ローストビーフ』も、人気のメニューです。
●クリスマスのアイテムとしては、『クリスマスクラッカー』です。日本の三角錐のクラッカーとはイメージが随分と違い、キャンディ−包みのような形をしています。両端を2人で引っ張り、中にはおもちゃや紙の王冠などが入っているそうです。たくさんの種類があります。デパートには、本気のプレゼント入り(ダイヤモンドや万年筆など)の高級品もあるそうです。
『クリスマスクラッカー』(画像は、イメージです。)
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●クリスマスの必修アイテムの、『クリスマスカード』は、日本の年賀状です。お世話になった方に、たくさん出す習慣があります。たくさんの種類が売られています。
◆クリスマス『Entertainment(エンターテイメント)』 ロンドンでは、クリスマスならではのエンターテイメントや、クリスマスの臨時アトラクション、イベントなどが色々な所で展開されます。特に有名なものとしては、クリスマスに合わせ、ロンドン中心の巨大公園「ハイドパーク」には臨時の遊園地が登場し、市内中心部の「コヴェントガーデン」には毎年趣向を凝らしたアトラクションが用意されます。また、テムズ川南部の「ロイヤルフェスティバルホール」周辺では、クリスマスマーケットが開かれたりします。
ハイド・パークの臨時、巨大な遊園地は、1月初旬までの期間限定です。期間中の週末ともなると、家族連れで大いににぎわいます。スケートリンクや観覧車が出現する予定です。入場そのものは無料ですが、アトラクションの利用にはチケットが要ります。
●ハイドパークの『Winter WonderLand(ウィンターワンダーランド)』 ロンドンで最も有名なクリスマスのエンターテイメント。毎年恒例の一大イベントです。いわゆる、“移動式遊園地”で、11月20日から、1月3日までの期間限定で開催されます。クリスマスをテーマにした乗り物やパフォーマンス、サンタクロースに出会えるコーナーなどがあり、クリスマスマーケットが併設されています。
『Winter WonderLand』は、毎年恒例のイベント。
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『Winter WonderLand』の観覧車。
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『Winter WonderLand』のX'masツリー。
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●『Winter WonderLand(ウィンターワンダーランド)』のクリスマスマーケット 移動遊園地『ウィンターワンダーランド』に、クリスマスマーケット『Angel Market(エンジェルマーケット)』が併設されています。クリスマスの小物や雑貨、お菓子のお店、屋台などがたくさん集まります。
『Winter WonderLand』内に開催される『AngelMarketl』。
たくさんのクリスマスのショップが、登場します。
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『AngelMarketl』内の、チョコフォンデュのお店。
生のフルーツやマシュマロの串刺しを、チョコレートに漬け込みます。
とても、人気です。
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◆クリスマス『Illuminations(イルミネーション)』・『Christmas tree(クリスマスツリー)』 11月に入るとロンドンでは、街中、クリスマスイルミネーションがライトアップされます。ロンドンのイルミネーションは、とても華やか、豪華です。それぞれに、テーマやコンセプトがあり、色々なイルミネーションが楽しめます。毎年恒例の、一大イベントです。
ツリーもまた、あちらこちらで、それぞれの趣向をを凝らしたものが、お目見え出来ます。こちらも、楽しみのひとつです。
●『Oxford Street』のイルミネーション 百貨店やショップが立ち並ぶ、ロンドンで一番賑やかな「オックスフォード・ストリート」は、毎年、テーマに沿ってイルミネーションが灯されます。今年は、シックで、ゴールドとシルバーの空中に浮かぶ白い玉が、まわりの立ち並ぶショッピング街のイルミネーションと調和され、不思議な効果を生み出 します。
●『New Bond Street』のイルミネーション ロンドンの有名な、屈指の高級ブランドショップが軒を連ねる「ニューボンド・ストリート」は、今年のテーマは、クジャクです。ラグジュアリーなショッピング街らしく、テーマに沿った、豪華な羽根、クジャクのイメージの飾り付け。豪華で繊細な電飾に、ライトアップの艶やかな風情です。
●『Trafalgar Square』のクリスマスツリー ロンドンのクリスマス風景に欠かせないのが、トラファルガー・スクエアに飾られる、毎年恒例の巨大な「大クリスマス・ツリー」。これは、第二次大戦中の英国の支援に感謝を示して、ノルウェーのオスロ市から英国の人々にプレゼントされるもので、1947年から毎年繰り返されています。ウェストミンスター市長がノルウェーを訪れ、オスロ市長と一緒に伐採を行います。この大ツリーの下で、クリスマスまでの間、キャロルのコンサートなどのイベントが開催されます。(日没後の灯されるネオンも、とても人気があるそうです。)
『Oxford Street』
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『New Bond Street』
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『Trafalgar Square』のクリスマスツリー
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