Portugal Porto 編


【Portugal】ポルト

 リスボンから北へ約300㎞、黄金を意味する“ドウロ川”河口、丘陵地に広がるポルトガル発祥の地が『ポルト』。現在は、ポルトガル第二の街で、12世紀、ポルトガルの大航海時代、出航地となった港町です。かつては、国の経済を担う重要な商業地だったポルトは、今もその古い街の面影は多々残っています。傾斜地に建つ街は、煉瓦色の屋根がひしめくように建ち、石畳の路地が迷路のように張り巡り、また、銘酒“ポートワイン”のワインセラーが軒を並べ、今でも、古く深い歴史ある街、独自の色と風情を感じる、小さなポルトの街です。

 ドウロ川を挟んで、北側は、『カイス・ダ・リベイラ』と呼ばれ、丘陵地に沿って、煉瓦色の屋根の建物が引き締め合って立ち、その隙間を縫うように迷路のような石畳の路地が入り組んでいます。また、南側は、『ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア』と呼ばれ、代表的な銘酒“ポートワイン”のセラーが点在。ドウロ川に架かる世界遺産の有名な『ドン・ルイス一世橋』から南北を見渡すと、このポルトの街の風情と勢いを実感させられます。現在は、「ポルトの歴史地区」として世界遺産に登録され、ヨーロッパの文化都市として選ばれました。大航海時代の幕開けを見守り、冒険者を送り出した誇りと面影を強く感じる港町です。

 ポルトは、「7つの丘の街」と呼ばれるリスボンよりもさらに起伏が多く、坂の多さは驚くほどです。また、その坂の傾斜の度合いが、45°以上もありそうな、上るに体をまっすぐに起こして上ることが困難な坂が、至る所に存在します。地図には、傾斜は表現されていないので、ポルトを散策する場合は、坂の傾斜の程度を見て、歩く道を、方向性を検討した方がいいと思います。

 ポルトでもリスボンと同様、チョコレートショップはありません。ポルトは、20世紀初頭くらいの昔ながらの面影を残す老舗カフェが多く、また、地元のポートワインを楽しむバーも人気です。そういった、老舗カフェと、街のお菓子屋さんっぽい地元の雰囲気漂うスウィーツ店が在り、自店のこだわりのポルトガルの伝統菓子が、たくさん並んでいます。この伝統菓子は、リスボン同様、馴染み深い風情を感じるものも多く、小麦粉と卵と砂糖を凝らして出来上がったスウィーツが多く見られます。

  のんびりとした雰囲気の中に、情緒在り、歴史もあります。観光地としても人気ですが、物価は安く、古い街を大切にして、地元の人のこの街で衣食住、生活している姿をしみじみ感じさせられる街です。

ドウロ川北側の丘陵地『カイス・ダ・リベイラ』
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ドウロ川南側のワインセラー『ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア』
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