【Danemark】コペンハーゲン
日本から北欧への玄関口とされているコペンハーゲンは、シェラン島の北東部にあり、デンマークの首都です。“コペンハーゲン”は、デンマーク語で、「商人の港」という意味があり、多くの運河を持つ港町は、商業での重要な拠点として発展してきました。
コペンハーゲンの歴史は、といえば、12世紀半ば、アブサロン大主教によって建設されたクリスチャンスボー城から始まり、その後17世紀に、「建築王」と呼ばれたクリスチャン4世のもとに、多くの建築物が建てられ、町が次第に大きくなる切欠となりました。現在でも残る赤レンガ造りのオランダ・ルネッサンス様式の歴史的建造物は、ほとんどがこの時代に建てられたものです。
特に現在でも、市街地では、建築物の撤去が容易には許されず、やむを得ず建て替えなければならないときでも、周囲の建物との調和が義務づけられています。また、市庁舎の塔(105.6m)より高い建物を建ててはならないという市の条例により、近代的な高層ビルは一切ありません。こうした徹底された政策により、この町の華麗なたたずまいは保ち続けられています。
この、独特の重みのある街並みは、戦争による挫折と、それを繰り返すまいとした市民の知恵の賜です。その、挫折とは、19世紀の初め、ナポレオン戦争の際にフランスに加担し、敵対する英国軍によって街が破壊されたこと、その知恵とは、第2次世界大戦の折、ナチス・ドイツに形の上での降伏で、街を戦火から守ったことです。
重厚な石造りの建物。まるでLEGOのブロックで出来ているような、赤や青、黄色などのかわいいカラフルな木造建築。モダンな近代建築。これらが絶妙にバランスされた町並みは美しく、おとぎの国の首都にふさわしい、そんな印象の町がコペンハーゲンです。
一般的に、“コペンハーゲン”と聞いて思い浮かべるのは、陶磁器の「ロイヤルコペンハーゲン」とか、ブロックの「LEGO」、銀製品の「ジョージジョンセン」、「チボリ公園」。北国だけにチョコレートは当然の存在で、フランスやベルギーのように、特別有名なブランド店が生まれ在るわけではありませんが、チョコレートは数あるスイーツの中でも、必ず関わる、当たり前の“食材”ともなっています。様々な食品に、チョコレートは関わっています。
コペンハーゲンは、非常に独創的な魅力ある街。他のヨーロッパ諸国から、ずいぶんと遠い位置にあるだけに、独特の雰囲気を感じます。この街でこそ生まれ、育ったものを、町を歩けば、なるほどと感じます。市民が育て、守ってきたものを直に、見て、触って、体感することが出来、モダンで、カラフル、かつメルヘンを代表する、コペンハーゲンのデザインは、この街故に・・・、生まれ在るものでしょう。
『人魚の像』は、おとぎの国のデンマークの象徴
▲クリックで拡大します。▲ |
カステレット要塞の公園で見つけた「あひるの親子」
▲クリックで拡大します。▲ |
|