Noël à Paris
〜パリのクリスマス 2013
Noël
◆パリの様子 一年中でパリが最も華やかに彩られる季節は、やはり、“ノエル”(=クリスマス)の時期だと言われています。
パリの街角のショーウィンドウは、12月に入ると、クリスマスのディスプレイで一色になり、大通りから小さな商店街まで、イルミネーションが輝きます。
百貨店のイルミネーションも、一際すばらしく輝き、人気です。わざわざ見に行く人もいます。街角の花屋やスーパーの店頭には、もみの木が並びます。
とにかく、11月後半より、パリ市内には人がどんどん増え、クリスマスの為の買い物をする人々で賑わいます。一年の中で最も賑わう時期です。
しかし、これも、23日まで。24〜26日、クリスマス当日は、ほとんどのお店が、早く閉店したり、休みになります。25日は、街中がしんと静まり返ってしまいます。
フランスのクリスマスは、宗教行事です。近年、パリでもクリスマスは“イベント化”されつつあると、パリ在住の人には伺いましたが、クリスマスはまさにイベント行事である日本と比べると、やはり一味違う厳粛な雰囲気を感じます。
◆フランス人にとってのクリスマス フランスは、基本はカトリック教の国です。24日のクリスマスイブの夜は、家族と一緒に夕食をとり、家族と一緒に過ごすのがパターンです。そして、深夜、クリスマス・ミサに出かけます。日頃、教会には行かない人も、この日は特別に行ったりするそうです。
地方からパリに出てきて生活している人は、実家に帰るそうで、24日に向けて帰省ラッシュが始まります。パリ市内の主要の駅は、沢山の人でごった返し、最もパリ市内に人が少なくなる時期だそうです。日本の年末年始の東京に似ています。また、年末年始は、家族以外の友人や恋人などと過ごすそうです。(日本と逆のようです。)
ヨーロッパでは今、不況はかなり深刻で、フランスも、物価が上がり、庶民にはかなりの打撃となっています。にも関わらず、プレゼントや食事代など、クリスマス全体にフランス人が費やす費用は、統計では平均600ユーロ以上といわれ、日頃お金にシビアなフランス人といわれていますが、クリスマスは特別のようです。
◆フランス人のクリスマスプレゼント フランス人は、プレゼントに買った物を自分たちで包装するのが普通のようです。ですから、雑貨屋さんやスーパー、デパートには、包装紙やラッピング用のグッズが並びます。
お店で包装してもらう場合も、近年では多いようですが、基本、大切な人へは『本』を心を込めて選び、自分で包装して贈るのが、心のあるすごくいいプレゼントというような考え方が、昔からの風習だそうです。子供や夫婦間でのプレゼントに、多いようです。
そして、家庭では、モミの木を買って、その下にプレゼントを置いていきます。子供たちはそれを見ながらリスマスの日が来るのを楽しみに待つようです。
◆家庭でのクリスマス料理 メインは、フォアグラとチョコレート。この二つは、必修のアイテムのようです。
チョコレートは、クリスマス仕様のパッケージに変わり、家庭用サイズの大きなパッケージが増えます。フォアグラは、フランス人にとっても高級食材で、日頃からはあまり家庭で食べるものではなく、クリスマスは特別贅沢をして、奮発するようです。
他には、蠣やホタテなど。
メイン料理は、七面鳥。七面鳥ではなく鶏肉を使うこともあるようです。「シャポン」という種類の鶏が、クリスマス食材として人気のようです。
書店の料理本のコーナーに行っても、これらレシピは沢山あり、家庭の味というものがそれぞれの家庭にあるようです。
◆クリスマス『Illuminations(イルミネーション)』 イルミネーションが灯る頃のパリのシャンゼリゼ通りは、毎年「世界一美しい大通り」と称されます。パリは、年の締めくくりをイルミネーションで祝います。
●シャンゼリゼ大通りのイルミネーション 11月20日から、1月9日まで、青と白のキラキラと輝く明かりが、道幅約100m、全長約2kmの直線のシャンゼリゼ通りに沿って並ぶ0200本の並木を、とても綺麗に彩ります。『ロン・ポワン・シャン・ゼリゼ』では、毎年、様々なテーマに沿ったイルミネーションを展開する場所となっています。
『シャンゼリゼ大通り』
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『コンコルド広場』の観覧車
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『ロン・ポワン・シャン・ゼリゼ』
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●パリのイルミネーション 11月中旬から年明けまでは、「シャンゼリゼ大通り」だけでなく、パリ市内の至る所、街灯や並木道、ショーウィンドゥなど、あちらこちらに、華やかで装飾されたクリスマス・イルミネーションや、装飾されたツリーなどが見られます。
パリの百貨店“Printemps”のイルミネーション |
“ヴァンドーム広場”のもみの木のツリー。
(夜は、ライトアップされます。) |
“シャトレ・レアール駅”の改札口
ホワイトとGoldのツリーがとても綺麗です。 |
“サン・ラザール駅”のターミナル
『FERRERO ROCHER』のオリジナルツリー。 |
◆パリの『marchés de Noël(マルシェ・ド・ノエル)』(クリスマス市) 12月に入ると、パリの色々なところで見かけるようになるのが、『マルシェ・ド・ノエル(=クリスマス市)』です。
一番有名なのは、「シャンゼリゼ通り」のマルシェですが、凱旋門からコンコルド広場まで、並木をイルミネーションが彩り、道の両端にズラリとお店が並びます。(日本のお祭りなどの屋台のようです。)
パリらしい、クリスマスの風情たっぷりのお店ばかりがいっぱい並び、並木を歩く人々は、24日のクリスマスを待つ気分を楽みます。
お店は、ショッピングの他、この時期らしい様々な食べ物や飲み物などもたくさんあります。有名なお店の一例は、
●ホットワイン(Vin Chaud) ;クリスマス市のホットワインは、フランス人にとっては、人気の必修アイテム。3ユーロぐらいで、屋台のミニバーのような感じでよく見かけます。
●タルティフレット(Tartiflette) ;サヴォワ地方の料理で、ジャガイモとベーコン、たまねぎにチーズを加えた、かなりこってりしたボリュームのある料理。
●ワッフル(Gauffre) ;パリでは、“ゴーフル”といいますが、焼きたての温かいものにチョコレートやジャム、メープルなど色々なものをトッピングします。街角にもよく見かけますが、それよりも大きく、少し割高で5ユーロぐらいが相場です。これと一緒に、クレープ(Crêpe)もあります。
●チュロス(Churros) ;ここでは、チュロスは、非常に極太で、長いものが基本です。揚げたものに、チョコレートクリーム、グラニュー糖などをかけて食べます。よく、ポップコーンやフライドポテトを入れる三角に巻いた紙の容器に入れてくれますが、長さ30cmくらいある巨大なもので、そこに、どっさりと揚げチュロスが入ります。5ユーロくらいです。揚げたてを買おうと、列が出来ます。
●ブール・ド・ノエル(Boule de Noël) ;ふわふわのギモーヴ(マシュマロ)をチョコレートでコーティングしたもの。かなり大きく、直径6cm、高さ8cmくらいのもので、色々な風味があります。一見、非常に甘そうに見えますが、意外とあっさりと食べやすいものです。1個1ユーロくらいです。クリスマス市の代表的なお菓子です。
●シャンゼリゼ大通りのマルシェ・ド・ノエル 11月16日から、1月5日まで、シャンゼリゼ大通りの『ロン・ポワン』から、大観覧車のある『コンコルド広場』まで開催されます。
シャンゼリゼ大通りの『マルシェ・ド・ノエル』
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クリスマスの可愛いお菓子もいっぱい並びます。
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『ブール・ド・ノエル』(ショコラとギモーヴのお菓子
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揚げたて“チュロス”
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